料理をする天皇がいた

料理をする天皇がいた

中国から伝わった儒教の考え方はひとまず置いておくとして、昔の日本人にとって炊事に対しては価値観はどのようなものであったのか見ていきたいと思います。まず、昔の日本の支配者というと、これは天皇陛下です。そして、平安時代には、料理好きの天皇陛下がいたとのことです。非常に珍しいことですが、それは、第五十八代天皇の光考天皇(830〜887)です。この光考天皇は平安時代に在位し、即位をした後も自炊をし、調理をした煙で部屋が真っ黒になったと言われています。なので、天皇が住む所は「黒戸の宮」と呼ばれていたとも言われています。

 

「君がため 春の野に出でて若菜摘む 我が衣手に雪は降りつつ」という百人一首の有名な句を詠んだ人が光考天皇ですが、この句については知っているという人も多いかと思います。

 

日本の最高権力者である天皇が自ら料理をしていたということで、男が料理をすることは、みっともないということは、決して、日本古来の価値観としてあったものではなくて、こうしたものは後世に、いつのまにか作られたものであるということがわかります。